手縫いの革小物を中心に、自家採種の野菜栽培の記録なども綴ります。
気まぐれで異文化の記録写真や猫さんも。

カバブ屋の若旦那

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ペシャワールのオールドバザール(旧市街)に、ナマックマンディ(塩市場)と呼ばれる地域があります。

そこには多くのカバブ屋さんが軒を連ねているのですが、その中でも「チェルシー」と「タネダール」という知る人ぞ知る2大名店が存在します。

この写真のお店はチェルシーの方で、パシュトゥン人である2代目店主の彼はアフガン難民の子供で、小さいころからお父ちゃんの手伝いをして腕を磨いていったそうです。

 

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部位によって「叩く」「裂く」「ぶった切る」を使い分け、手際よく解体していきます。

若旦那の包丁さばきというか、切り分ける姿は迫力満点です。

中でも面白いのは、股座に包丁を挟んで固定し、下から肉を裂いていくというもの。

 

そしてこのお店で調理されるカバブは最高に美味しいです。

雰囲気やら気候やらの影響はあるのでしょうけれど、お世辞抜きにここで食べた肉料理以上に美味しい肉料理に出逢ったことがないです。(経済的な理由があるのはナイショです。)

 

日本では、キメの細かいサシが入った口の中でとろける旨味のあるお肉が最高級品の基準として扱われると思いますが、ここで食べるお肉にはそんな気品のかけらも見当たりません。

なんていうか、いかにも「肉!」「油!」「野生!」「赤身!」「雰囲気どーん!」みたいな、これぞ肉っていう感じです。

 

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メニューは色々とあるようですが、いつも決まって(お任せコースで)出てくるのは骨付きのスペアリブ。(↑ 食べかけですが 笑)

表面はこんがりと香ばしく焼かれてカリッとしているのに中はとても柔らかく、齧り付くと肉汁が溢れてくるのです。

そして噛めば噛むほど、旨味を含んだ肉汁が口の中に広がり続け、至福の幸せを与えてくれます。

塩の良さ、血抜き処理の上手さもあるんでしょうけど、羊独特の臭みがむしろ肉の旨味と融合してこの上ない旨さを醸し出してるように感じます。

 

焼きあがったスペアリブのお肉が運ばれてくると、それまで和やかだった空気が一転し、隣に座っている友人知人は全てライバルになります。

そして食べ終わるまで一切会話が無くなります。

 

食べている最中に出てくる言葉といったら、誰かが目の前のスペアリブに手を伸ばそうとした瞬間に「ぁっ!!」っていう言葉くらい。

そしてスペアリブのお肉が食べ尽くされると、また平和な時間が流れるようになります。

 

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そして全ての料理を平らげて一息ついた頃に出される、〆のシンチャイ(緑茶)がとてつもなく美味しいんです。

 

そんなわけで、ナマックマンディへ行った際には、是非チェルシーまで足を延ばしてみてください。

幸せなひと時を約束します。

 

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