【良記事】2019年12月26日 東京新聞:「いのち」と直結 利他の心 土木事業の原点 (中島岳志 氏)
良記事
— abe marwarid(アーベ・マルワリード) (@abemarwarid) March 17, 2020
東京新聞:「いのち」と直結 利他の心 土木事業の原点
「中村の歩みは、その重要性を想起させてくれる。これはアフガニスタンという遠い世界の問題ではない。私たちの「いのち」と直結する問題だ。土木のあり方を根本から考え直したい。(中嶋岳志=東京工業大教授)」https://t.co/Pl5ASm6sm5
中村は言う。「診療所を百個つくるよりも、用水路を一本つくった方がどれだけみんなの健康に役立つのかわからないと医者としては思いつきますよね」。用水路をつくることは、医療行為そのものであると考えた中村は、白衣を脱いで自らショベルカーを操り、身を粉にして土木工事に従事した。
— abe marwarid(アーベ・マルワリード) (@abemarwarid) March 17, 2020
(「武器ではなく 命の水を 医師・中村哲とアフガニスタン」の映像の中で)中村とともに石を運び、汗をかくアフガニスタン人の笑顔をカメラは捉える。その表情はテロや武装集団というイメージからほど遠い。映像そのものが、アフガニスタン報道の偏りの批判的告発になっている。
— abe marwarid(アーベ・マルワリード) (@abemarwarid) March 17, 2020
現地の人たちは、伝統的に継承してきた技術を使い、巧みに石を切り出す。弱い地盤を見分け、あっという間に決壊した堤を補修する。中村との協同作業が、生きる活力となり、人々の救済につながる。
— abe marwarid(アーベ・マルワリード) (@abemarwarid) March 17, 2020
用水路建設と共に大切にしたのが、モスクとマドラサの建設だった。信仰の拠点の整備は精神を支える。モスクが完成されたとき、現地の人たちは「解放された」と言った。ムスリムであることが悪であるかのように扱われてきた中、新たなモスクがつくられたことは、彼らにとって精神の解放そのものだった。
— abe marwarid(アーベ・マルワリード) (@abemarwarid) March 17, 2020
中村の事業においては、土木と信仰が一体化している。中村自身はクリスチャンだが、イスラームへの敬意を強く持っていた。中村の姿を見ながら想起したのは、奈良時代の僧・行基だった。彼は、大乗仏教の精神に基づき、灌漑用池や堤を造るという土木作業に従事した。
— abe marwarid(アーベ・マルワリード) (@abemarwarid) March 17, 2020
当時の律令国家では、寺院を飛び出して宗教活動を行うことが禁じられたが、行基は人々の救済を優先し、社会の中で汗をかいた。それが彼の宗教そのものであり、求道のあり方だった。行基は、厳しい弾圧にあったが、民衆の支えが力となり、やがて国家権力が彼の力を必要とするに至る。
— abe marwarid(アーベ・マルワリード) (@abemarwarid) March 17, 2020
当時の律令国家では、寺院を飛び出して宗教活動を行うことが禁じられたが、行基は人々の救済を優先し、社会の中で汗をかいた。それが彼の宗教そのものであり、求道のあり方だった。行基は、厳しい弾圧にあったが、民衆の支えが力となり、やがて国家権力が彼の力を必要とするに至る。
— abe marwarid(アーベ・マルワリード) (@abemarwarid) March 17, 2020